あんなカレーにな!

安田と神山と、時々伊野尾。

小早川くん

1時間のドラマがあんなにも心に残るとは思いませんでした。

自担の久しぶりのドラマ出演。その役柄は『余命1年と宣告された保育士』。頭を抱えました。どんな感じになるのか、助かるのかそうでないのか… 原作を買う勇気も無いまま放送日を迎えました。

自作の歌を園児に「変なうた」と言われても「そう?」と笑う優しい小早川先生がいました。その時点で涙腺決壊です。子ども達にきちんとお別れできないなんて保育士にとってつらいことなんじゃないかな…とか余計なこと考えてしまって もう!(not保育士
野村周平さん演じる森井くんとの掛け合いがしんどいくらいに儚かったです。友達もいない、親もいない、彼女もいない、そして治療を受けるお金もない。自分の今の状況を笑顔で話す小早川くんが見ていて悲しかった。ドラマの話じゃなくて、日本のどこかにこんな人がいるんだと思うと余計に胸が痛かったです。お金のあるなしで人生決まっちゃうなんて世知辛いです。

森井くんの変化を感じ取って、先に緩和ケアの先生に話を通しちゃう岸先生がかっこよかった。
「面倒はかけるけど、迷惑はかけない」
こんな上司欲しい…って素で思いました。笑

患者の目の前で病院関係者が怒鳴り合うってどんな状況なんだろう…
患者の気持ちを優先するか、命を延ばすことを優先するのか。究極の選択だなって思います。
積極的な治療を諦めていた小早川くんが「生きたい」って声上げて泣くのが本当に印象的でした。

小早川くんのやりたい事は「曲を1つだけ書くこと」。『疾走』とタイトルがつけられた曲はなんだか小早川くんと重なるようで。書きあがった時の晴れ晴れとした顔と屋上でのシーンが綺麗に一致していた素敵なシーンでした。

ええ、最後の最後ですよ。冒頭に出てきた園児との再開。橋から身を乗り出してしまう しょうた君、何かを察した小早川くん、落ちるプレパラート。もうだめです、涙でテレビ画面が見えねえ。

何も書かれてない③。たった1人の友人の森井くんが付け足した「1人の命を救った」。人として保育士として小早川くんは立派でした。多分、私だったら脚がすくんでしまう。目の前でひとつの命が消える瞬間を見てしまうかもしれない。

想像を遥かに超えて『俳優・安田章大』の演技はすごかった。何かを我慢して笑うあの表情が頭から離れなくて今でも涙腺を刺激してくる。
いっぱい我慢してきたんだろうなぁ、とか色々考えてしまう。
音大に進学したいと思った時、病気が発覚した時… 小早川くんに充分なお金があれば、彼はどんな人生を歩んでいたんだろう。

『たかがドラマ』なんだけれど、それは明日自分の身に起こってもおかしくない話。それを気づかせてくれた素敵なドラマでした。

冬のうっすら曇った空を見るたびに若くして天国に旅立った1人の保育士を思い出す。


ねえ、小早川くん。あなたは幸せでしたか?